一度で、こんなに楽になると(60歳 主婦Y.Yさん)

主訴

30年前に椎間板ヘルニアと言われ、ブロック注射をして、その後ギックリ腰をした時にも腰に注射をしました。9年前から母の介護が始まり、4年間介護をしました。母の介護が終わった5年ぐらい前から常に首から肩の凝りがあり、雨の前の日になると頭痛がします。腰も気になりだして、階段を上る時につま先が引っかかったり、夜眠るのに1時間近くかかり、1,2時間ごとに目が覚める状態です。

既往歴

椎間板ヘルニア

検査結果

介護ストレスによる交感神経の過剰興奮による逃避反応としての歩行運動の低下

説明

介護ストレスによって交感神経が過剰に興奮して脳にストレスをかけます。さらに、歯の磨き方が強いことによる歯茎の血管の収縮から歯のぐらつきが起こり、三叉神経を通して脳にストレスがかかります。

脳は、強く噛むことで歯茎を傷めてしまうと感じると、歯茎を守るために強く噛ませないように筋肉の働きを低下させます。それに伴って行動するために必要な筋肉の働き(協調運動)も低下してしまいます。

このことによって当然腰に負担がかかります。さらに腰が不安定になりますので、呼吸をする横隔膜が緊張して胸郭が固くなります。これが肩こりとして感じてしまうのです。 Y.Yさんの場合、横隔膜の働きを調整して胸郭の動きを柔らかくし、歯茎のマッサージをすることで交感神経の過剰興奮が収まり、筋肉の協調運動が正常に働くようになり、腰の痛みと肩こりは解消いたしました。

長期にわたるストレスは、知らないうちに体の働きを乱してしまいます。運動選手が試合中に怪我をしてもプレーを続けて、試合終了の笛がなった途端に痛みが襲ってきて動けなくなることが良くあるように、ストレスがかかっているときは痛みを感じにくく、ストレスが無くなったあとに痛みを感じるようになります。これは、交感神経の働きと関係する中脳の痛みの抑制系の働きによるものです。